マジックマッシュルームが重度のうつ病を軽減してくれる?本当に?信じられない!

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マジックマッシュルームは、幻覚成分であるトリプタミン・アルカロイドのシロシビン、またはシロシンを含む菌類(キノコ)。100以上の種が存在する。

 

マジックマッシュルームは、現在、日本を始めとする多くの国で規制されています。

人体に危険な作用を及ぼすからです。しかし、新たな研究で、マジックマッシュルームに重度のうつ病の症状を緩和させる可能性があることが判明しました。

 

インペリアル・カレッジ・ロンドンの行った研究結果

マジックマッシュルームを2回服用するのに相当する量のシロシビンが、うつ病と診断された12人の被験者の症状を3週間にわたって緩和させたとのこと。また、被験者のうち5人は3カ月にわたってうつ病の症状が軽くなったと報告されています。

 

今回の臨床試験に参加した被験者たちは全員、少なくとも2種類の抗うつ剤を服用しても症状が改善されなかったという重度のうつ病患者でした。臨床試験では、まず始めに被験者に少量のシロシビンを摂取してもらいネガティブな反応などがないことを確かめ、その1週間後に適切な量のシロシビンが与えられました。シロシビンを用いた治療は2人の精神科医が対応する専用の部屋で行われ、音楽が流されていたとのこと。被験者の幻覚作用は最大5時間続きました。

 

被験者の1人であるカーク・ラターさんの実験後の感想

被験者の1人であるカーク・ラターさんは母親の死を引き金にうつ病となり、カウンセリングや薬の処方によっても症状が改善されなかったという人物で、過去にマジックマッシュルームを服用した経験はありませんでした。シロシビンを摂取するとしばらくの間は気分が動揺するのですが、ラターさんは「すぐに動揺は過ぎ去り、気持ちのよく美しい経験ができました」と語っています。「私は病気の母と病院で一緒に時間を過ごしました。シロシビンを摂取するセッションの間、母を失った悲しみが傷として見えました。傷がある限り私は母とつながっていられたので、私は傷が癒えるのを避けていたんです。しかし、母の記憶を通して愛を感じることができたので、記憶を失うことなく傷を癒やすことができました」とラターさん。簡単に癒える傷ではなく、気持ちをポジティブに保つのは努力が必要だったそうですが、治療によってラターさんの症状は改善されたそうです。

 

臨床試験を行うための倫理的な承認を得るのに1年、試験の安全性を確保するのに6カ月の時間を要したとのことですが、最も難しかったのは役所的な手続きだったと臨床試験にあたった研究者は語っています。シロシビンのカプセルを入手するにはライセンスを取得する必要があり、そのプロセスによってシロシビンを得るまでに30カ月という時間がかかったそうです。また、マジックマッシュルーム自体はそこまで高価なものでもないのですが、特別なプロセスを経て入手するシロシビンのカプセルは、1人あたり1500ポンド(23万6000円)もかかった模様。

 

マジックマッシュルームがうつ病緩和に効果的とは断定はできない

今回の研究は規模が小さかったこと、プラセボ実験が行われなかったことなどから、「マジックマッシュルームがうつ病緩和に効果的」という結論を出すにはさらなる臨床試験が必要です。ただし、マジックマッシュルームは幻覚作用があるため、プラセボ実験の実施が技術的に難しくなるという問題を抱えています。

 

研究を率いたロビン・カーハート・ハリス博士の話

研究を率いたロビン・カーハート・ハリス博士は「幻覚作用のあるドラッグには心理的効果がありますが、我々の行った研究では専門の療法士のサポートを準備していたほか、安全な場所で、被験者の保護にも配慮していました」と語っており、「一般の人々は自分でマジックマッシュルームを入手して独自の治療を行おうとしないでください」と呼びかけています。

また、研究に参加したデイビッド・ナッツ教授は「薬剤産業はこの分野から退いているので、学術的な研究がうつ病を治療する新しい方法を見つけようとすることが非常に重要なのです」と語りました。